多くの社会資本は、基礎地盤によって確実に支えられることで初めてその役割を発揮することができます。つまり、建設施設を計画・設計・施工する上で、基礎地盤に関する土質技術は欠くことのできない基本的技術です。また、土質技術は独立した技術ではなく、本体施設の計画・設計における一部として、相互に密接に関連付けられた技術といえます。
私たちはこのような観点から縁の下の力持ちとして土質技術を駆使し、信頼性の高い社会資本を経済的かつ効率的に提供することを目指しています。
表面波探査 解析断面図
解析モデル図
軟弱地盤や液状化地盤などの条件下で杭基礎を設計した場合、杭の水平抵抗を確保するために多くの杭本数が必要となり下部工躯体および基礎が大規模化することがあります。特に、北海道では非常に脆弱な特殊土である泥炭性軟弱地盤が広く分布するため、十分な水平抵抗を確保することが困難な場合がよくあります。
そこで、泥炭性軟弱地盤を克服する基礎の補助工法として、杭頭部周辺に地盤改良工法による複合地盤を形成して、杭の水平抵抗や支持力の増加を図る工法「複合地盤杭基礎」が開発されました。本工法を用いることで、杭諸元・下部工躯体を縮小することができ、建設コストの縮減が可能となります。それと同時に、基礎の耐震性の向上を図ることができます。